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唯一無二のキャリアの作り方

前回記事に書いたキャリア開発における「唯一無二」を考えてみます。
唯一無二といってもピカソやゴッホなどの偉人になれということではありません。
一定のレベルに到達している2つの職能を掛け合わせるだけで「唯一無二」性を構築できます。
私の場合は以下の通りです。
※( )内は日本において当該職業についている人の数です。
※ =の後ろは感覚値

・各種経営コンサル(約5000名)× ITプログラミング(数十万人) = 約300名?
・アメーバ経営の理解(約数万人?) × 人材紹介業のプロセス・構造理解(約数千人?) = 約100名?
・営業マネジメント経験(数十万人) × ITプログラミング(数十万人) × コーチング資格(数千人) = 約100人?
・各種経営コンサル(約5000名)× コーチング資格(数千人) = 約数十人?

たぶんこんな感じで複数のスキル・職能を掛け合わせると、一気に同じような職能を持った人は限定されるわけです。
あとは、自分が持っているスキルの掛け算で実際に仕事のニーズをつかんでくれば良いわけです。
つまり「唯一無二」を獲得する方法は

①いくつかの関連性あるスキルを獲得すること
②獲得したスキルを掛け合わせて独自の付加価値を出せる方法を見出すこと

に尽きるということになります。
問題は、①・②は自分で、自律的に探求する必要があるということです。
当然ですよね?
「僕だけに実現可能な唯一無二な付加価値を教えてください」
という言葉は矛盾している響きはなんとなく感じていただけるのではないでしょうか?
そう、「唯一無二」のキャリア開発は、自らの創造性が頼りなわけです。
加えて、独りよがりなプロダクトアウトでは誰もそのスキルを買ってくれません。
徹底してマーケットインである必要もあります。
そのために日々、情報指向性を高めておくことも大事でしょう。
どうでしょう?「唯一無二」のキャリア開発に向けて何が必要かイメージできましたか?

もちろん、簡単なことではありません。
皆さんの中には”明確な答え”や”明確な目標”がある前提で人生を歩んできた人も多いと思います。
偏差値や大学のブランドが指標となっている受験システムはその好例でしょう。
そうした経験を経て、知らず知らずのうちに”明確な答え”を目指してキャリアを考えるパラダイムに捉われることもあるでしょう。
だがそのままで本当に良いのか。
監査法人の友人が言っていました。
いま、監査法人系のコンサルファームでは、RPAを一生懸命売り込んでいるが、それをやればやるほどアンビバレント(相反する感情を同時に抱くこと)な気持ちになるそうです。
なぜか?
「RPA売れるからうれしいけど、これ普及したら俺たち(公認会計士)普通に失業するじゃんw」
ということを肌身で感じているからです。
大手監査法人の上層部では、数年後のリストラに早くも備えはじめていると聞きます。
前回の記事で述べたように、”明確な答え”を求めるパラダイムこそがキャリア開発にとってリスクとなり得る、そんな時代が来ているのです。
ということで、小職のコーチングであなたの唯一無二性について内省してみませんか?