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唯一無二のキャリアを目指そう!

キャリア形成に関する考察その②です。
例によって普遍的な真実とは考えていません。
あくまで皆さんの考察の参考にしていただきたいです。
私は前職、㈱経営共創基盤という会社に属していました。
当該社長のCEOである冨山和彦さんがキャリアにおいて日々口にしていた言葉は「唯一無二」です。
私はこの言葉が好きなんですよね。
彼の言葉をご紹介しましょう。

【唯一無二の人材を育て日本の組織を変えていく】

私は、「日本の経済は永遠不変ではない」と考えています。
日本の社会は同質性を重んじるがゆえ、外的な環境や要因を過小評価しがちです。
しかし、これは一時的かつ、単質的な視点でしかない。

「全ては滅びるもの」という考え方を前提に、内外の要因を汲んだ上で、変化を続けなければなりません。
この経営共創基盤という会社が100年後もあるなら、そのかたちは大きく変容しているはずです。
今、世界を見渡しても、我々が手本とすべき〝既存の理想型〟なるものはどこにもありません。

自分たちがなりたい自分を目指すのみであり、日本においても世界においても〝唯一無二〟でありたい。
そのためには、個々の社員も唯一無二でなくてはならない。

基礎力を鍛え上げながら、キャリアにおけるさまざまな出会いや巡り合わせの中、一人一人の資質を活かし、その人なりの唯一無二を育てていきます。
組織には多様な能力を持つ人材がいるべきであり、かつ、目標を達成するために、互いに補い合う意識が重要です。

また、ビジネスをリアルに合理的に見つめる視点や、自分自身を冷静かつ批判的にとらえる客観性も必要であり、
そうした人材こそがビジネスを動かしていくものと考えています。

どうでしょうか?
彼が主張していることは以下の通りかと思います。

・現代社会は加速度的に変化しており、個々人のキャリア形成の肝は当該変化への適応にかかっている
・このような外部環境にあって、固定的なロールモデルを目指して階段を上がろうとするキャリア形成はむしろリスクである
・基礎力を鍛え上げながらも、自分なりの唯一無二を探求すべく、さまざまな出会いを求めていくべき

私のこれまでの経験から言っても、特定のロールモデルや職務セグメント内での競争など歯牙にもかけない唯一無二探求型が、
結果としてどこでも通用する力を身につけているように思います。
職務セグメント内での競争(ex.株式公開支援コンサル)で秀でようとすると、最後は同質化して価格競争に巻き込まれてしまうのです。
「この人しかできない」異能を持っている人はとてつもない付加価値があります。
我々のようなベンチャー企業においては、外的環境変化はより顕著です。
特定の職務における技術陳腐化、同質化の圧力はより強いでしょう。
キャリア開発を考える上では、職種に限らず「唯一無二」が重要なキーワードになるものと考えています。
では唯一無二を探求するにはどうすればよいのか?
それは次回ということで。